エウテュプロン(Ευθυφρων)は、 プラトンがソクラテスの裁判と刑死を描いた4部作の序幕である。 刑事裁判を担当する執政官の建物でソクラテスが知人エウテュプロ ンと出会い、 ピトテウスのメレトスなる人物がソクラテスを告発したことが語ら れる。
ソクラテスがメレトスを評する以下の一節がある。
τὸ γὰρ νέον ὄντα τοσοῦτον πρᾶγμα ἐγνωκέναι οὐ φαῦλόν ἐστιν.
最初は構文が分からなかったが、
「というのも、(メレトスが)
古代ギリシアでは民事訴訟をδικη、 公敵としての告発をγραφηと言った。 ソクラテスが受けた公敵としての告発(γραφη)は、 彼が結果として死刑を宣告されたように、 過酷な刑罰を伴うことがしばしばであった。にもかかわらず、 ソクラテスは自身を告発した相手を「賢い」と皮肉を込めて(?) 評するユーモアを発揮している。
なぜソクラテスはメレトスを称賛するのか。 その理由は次回に明らかになるであろう。
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(阿部)