本日の『エウテュプロン』講読も、前回までの復習をストイックに行いながら、着実に進む授業となりました。
ところでこの「ストイック」というのは、言うまでもなくギリシア哲学のストア派に由来します。では「ストア派」の由来は何なのでしょうか。エウテュプロンの最初の台詞にそれが出てきます。
τί νεώτερον, ὦ Σώκρατες, γέγονεν, ὅτι σὺ τὰς ἐν Λυκείῳ καταλιπὼν διατριβὰς ἐνθάδε νῦν διατρίβεις περὶ τὴν τοῦ βασιλέως στοάν;
(いったい何が起きたのです、ソクラテスよ。あなたがリュケイオンのいつもの場所を離れて、今、ここの王の柱廊のあたりでぶらぶらしているなんて。)
引用の最後にあるστοάν[stoan]はστοά[stoa]の単数対格で、「柱廊」という意味です。「ストア派」というのはゼノンがアテネのアゴラにある柱廊で演説をしていたことに由来しているのですね。
古典ギリシア語の原典を読んでいると、このように西洋語の語源となった言葉に数多く出会うことができます。これも古典ギリシア語を学ぶ楽しみの一つです。
(田中)